Vol.44 ひとみの部屋 ジョギングと尿漏れの関係について

こんにちは、ひとみです。
みなさんは健康のために運動習慣はありますか?
私は40代から水泳を始めて,5年ぐらい前からさらにジョギングを追加して始めました。
それまでは運動歴はまったくありませんでした。
ジョギングに関しては突然はまり8キロから多いと12キロ位を雨の日以外はなるべく毎日を目指して走っていました。
真夏の猛暑日も日の出前に起床し汗だくになりながら、真冬もまだ薄暗い中、かじかむ手で頑張って走っていました。
それはなかば自分に義務として課しているようでした。
寝坊したり自分に負けて走りに行けなかった時はその甘さが許せなくて自分を責めて自己嫌悪に陥りました。
それでも、走り出すと自分だけの世界に没入し、辛さや苦しさもあるけれど何故か楽しくもありました。
また、走り終わった後は達成感と爽快感そして自己肯定感に満ち溢れました。
そんな頑張っている自分が好きでした。
それなのにふとした体調不良をきっかけにぱったりとそのジョギングをやめてもう半年以上になります。
そんな自分を責める気持ちもありますし、自分が嫌いになりました。
でも、きっぱりやめられた要因のひとつとして言い訳するわけではないのですが、ジョギングが骨盤底筋の緩みとさらに尿漏れに関与するという知識を得たこともあるのです。
ここICHI BUNNO ICHIに勤務したことににより得た今まで知らなかった女性の身体の知識です。
以下に簡単にジョギングと骨盤底筋の緩みとの関係についてまとめてみます。
- 腹圧の繰り返し上昇
ジョギング中は足が地面に着地するたびに腹圧が上昇します。
その衝撃が骨盤底筋に伝わり、何百回・何千回と繰り返すうちに筋肉が疲労して緩みます。 - 骨盤底筋のサポート低下
骨盤底筋は膀胱・子宮・直腸を下から支えるハンモックのような筋肉群。 - ここが弱くなると、咳・くしゃみ・ジャンプ・ランニングなどの衝撃で尿漏れが起こりやすくなります。
- 出産・加齢・ホルモン変化との相乗効果
出産経験や更年期以降のエストロゲン低下により、骨盤底筋が弱っていると、ジョギングの衝撃がさらに影響しやすくなります。

📚 参考文献
- Nygaard et al., 1994, Obstetrics & Gynecology
→ 高強度運動(特にランニングやジャンプ)は、若年女性でも尿漏れのリスクを上昇させると報告。 - Bø et al., 2001, Scandinavian Journal of Medicine & Science in Sports
→ 女性ランナーのうち最大30〜40%が運動中に尿漏れを経験。 - 日本泌尿器科学会・日本排尿機能学会のガイドライン(2020)
→ 「ランニングやトランポリンなど、腹圧の高い運動は尿失禁を誘発しやすい」と明記。
もちろん、予防や対策法もあります。骨盤底筋を鍛える体操やピラティスなどを取り入れたり、休息日を設けたり、たまにウオーキングをはさんだり、クッション性のあるシューズを履くことなどになります。
いずれにしてもやり過ぎには注意が必要だと思います。
今、ジョギングをやめたことにより生活に余裕が持てるようになりました。本当は健康に良いはずのジョギングが自分を追い詰めて逆にストレスになっている感もありました。止めてしまったことに対してやはり罪悪感は少しありますが、骨盤底筋に負荷もかかることですし、何となくそんな自分を受け入れています。
そして、あらためて知識の重要性を身に染みて感じました。
私も皇居の周りを走っていましたが、女性のランナーも沢山いました。その中で、とっても大切なこの知識を知っている女性は一体、どのくらいいるのでしょうか?
フェムケアの知識が世の中にもっと広がっていくにはどうしたらよいのか本当に悩ましい問題です。
本当は朝のウオーキング位は取り入れた方が良いのでしょうが、結局、やっぱり朝、起きるのが面倒くさいのでした。

